朴殷植(読み)ぼくいんしょく(英語表記)Pak Ǔn-sik

改訂新版 世界大百科事典 「朴殷植」の意味・わかりやすい解説

朴殷植 (ぼくいんしょく)
Pak Ǔn-sik
生没年:1859-1925

朝鮮の独立運動家,学者。字は聖七,号は謙谷,白岩。黄海道黄州に生まれる。儒学を修め,丁若鏞に心酔した。1898年《皇城新聞創刊に参加し主筆となった。1900年には経学院,漢城師範学校の教師となった。05年《大韓毎日申報》主筆,06年西友学会評議員兼《西友》主筆,大韓自強会会員となり,愛国啓蒙運動を展開した。08年には西北学会の結成に参加し《西北学会月報》の主筆となった。10年以降,自国史研究を重視し《蓋蘇文伝》(1911),《安重根義士伝》《韓国痛史》(ともに1914)等を著し民族史学の開拓者となった。11年国外へ脱出し中国,沿海州に亡命生活を送り,19年にはウラジオストクで愛国老人団を組織した。同年三・一独立運動が起きると上海大韓民国臨時政府に加わり《独立新聞》社長となる一方,《韓国独立運動之血史》(1920)を著したが,本書は三・一独立運動の貴重な記録である(邦訳は〈東洋文庫〉所収)。25年には臨時政府第2代大統領に選ばれたが,7月に退任し,上海で11月に病没した。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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