…1913年に《都新聞》に連載されたのを皮切りに《東京日日新聞》《国民新聞》《読売新聞》《隣人之友》などに書き継がれ,書下ろしを加えて第41巻まで執筆されたが,44年に作者の病没で未完となった。 作者みずからこの作品の趣意を説明して〈人間界の諸相を曲尽して,大乗遊戯の境に参入するカルマ曼陀羅の面影を……うつし見ん〉と述べているが,特定の主人公はなく,音無しの構えの無明の剣客机竜之助も一点景にすぎない。武州御岳(みたけ)神社の奉納試合で竜之助が宇津木文之丞を殺し,その妻お浜を奪って江戸へ走り,敵とねらう文之丞の弟兵馬がそれを追う発端から,話は京都,伊勢,甲州,安房,信州,飛驒と拡がり,最後には東経170度,北緯30度の椰子林(やしりん)共和国にまで及ぶ。…
※「机竜之助」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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