杉洞番所跡(読み)すぎほらばんしよあと

日本歴史地名大系 「杉洞番所跡」の解説

杉洞番所跡
すぎほらばんしよあと

[現在地名]七宗町神渕 杉洞口

金山かなやま(現益田郡金山町)へ越す袋坂ふくろざか峠の手前で、上之保かみのほ(現武儀郡上之保村)へ越す街道飛騨への道との分岐点にあり、飛騨への道の最も重要な地点に位置する。「濃州徇行記」に「金山付白木番所あり、立石ノ番所と云、木戸矢来あり」、番人の給金五両二分とある。また「尾藩地方根居」では「給金四両神淵村内杉洞番人儀左衛門」とある。天保九年(一八三八)の神淵村明細帳(塚本文書)には「杉洞御番所ハ見張御番所」とある。この番所では出荷入荷を取締り、役銀を徴していた。元禄八年(一六九五)の杉洞番所手鑑写(中島文書)によると、天和二年(一六八二)に新岡銀が制定され、役銀を徴収するようになり、貞享元年(一六八四)には五二ヵ条の役銀徴収の項目が作られ、順次増えていったとあり、その項目が列挙されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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