東上坂村(読み)ひがしこうざかむら

日本歴史地名大系 「東上坂村」の解説

東上坂村
ひがしこうざかむら

[現在地名]長浜市東上坂町

あね川左岸、西上坂村の東に位置。南は垣籠かいごめ村・春近はるちか村。中世上坂郷として推移。また中世後期以来姉川をめぐって三田みた村・(現東浅井郡浅井町)と激しい水論があり、年未詳八月一八日の三田村又十郎罪状案(土田文書)によれば、三田村の者に当地の与市なるものが殺害される事件が起こっている。当地一帯は元亀元年(一五七〇)の姉川の戦の合戦場とされ、姉川北岸に陣取った浅井・朝倉軍に対し、南岸には織田・徳川軍が陣取ったという。「輿地志略」に臥竜山について「春近・上阪村井田辺にある大山也。其形龍の臥したるが如し、北の端を龍の鼻といふ。又江北の横山といふも此山也」とあり、織田信長勢と浅井・朝倉勢が対陣した古戦場としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android