市街地北部の
歴史時代の現市域は、まず息長氏の活躍から考える必要がある。大和王権時代にこの氏族の果した役割は大きく、近江最大の豪族といってもよい。坂田郡では郡名を負う坂田氏と、それにこの息長氏が勢力を誇った。文献のうえではあまり有名な人物を出していないが、継体天皇の頃から次々と大王・天皇家と姻戚関係を結び、勢力を伸ばしていった。継体天皇の出身については疑問が多いが、あるいは息長氏の人物ではないかという説もあるくらいである。そうだとすれば近江を基盤とし、その力で大王位を奪ったということになる。この氏族が湖の交通を勢力の基礎としていたことはまずまちがいなく、息長真人老が遣新羅使として記されるが(「日本書紀」持統天皇六年一一月八日条)、やはり湖上交通を通じて勢力を蓄えたことが知られる。この氏族と湖は密接な関係にあったわけで、とすれば坂田郡でも湖沿いの地に拠点をもっていたと考えるほうが妥当である。本拠地は横山丘陵から西の湖岸沿いの地、長浜市から坂田郡近江町・米原町にかけてではないかと思われる。また当市域は渡来系氏族の居住地でもあった。「日本書紀」によると、新羅からやってきた天日槍は近江に至り、「吾名邑」に落着いたという(同書垂仁天皇三年三月条)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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