東医宝鑑(読み)とういほうかん

改訂新版 世界大百科事典 「東医宝鑑」の意味・わかりやすい解説

東医宝鑑 (とういほうかん)

朝鮮,李朝時代の医書。23編25巻。宣祖の命をうけた許浚が1597年,朝鮮,中国の医書を集めて編纂に着手し,1613年に刊行した。内景内科),外形外科),雑編流行病,霍乱(かくらん),婦人病小児病),湯液薬方),鍼灸の各編に分かれ,各病下に処方を付す。朝鮮第一の医書として評価が高く,広く流布した。早く中国,日本にも伝わり,江戸幕府の官版をはじめ,それぞれ多くの版を重ねた。
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百科事典マイペディア 「東医宝鑑」の意味・わかりやすい解説

東医宝鑑【とういほうかん】

朝鮮王朝時代の医書。宣祖の命をうけた許浚(ホ・ジュン)が1597年,朝鮮,中国の医書を集めて編纂に着手し1610年に完成,1613年に刊行された。内景(内科),外形(外科),雑編(流行病,婦人病,小児病など),湯液(薬方),鍼灸の各編に分かれ,各病下に処方を付している。中国医学の知見に朝鮮の伝統医学を加え,朝鮮第一の医書として高く評価された。早く中国,日本にも伝わり,江戸時代に幕府の官版をはじめ多くの版が出され,各藩で重用された。

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