日本大百科全書(ニッポニカ) 「東国(あずまのくに)」の意味・わかりやすい解説 東国(あずまのくに)あずまのくに 都(みやこ)(京都)の東の方角にある諸国の総称で東国(とうごく)とも単に東(あずま)ともいう。文化、言語的に、都を中心とする西部日本との隔たりが大きく、未開、後進の地域とみられがちであった。その範囲は時代や文献で異なり、古代では、関東・東北地方、信濃(しなの)(長野県)・遠江(とおとうみ)(静岡県)より東、近江(おうみ)(滋賀県)の逢坂(おうさか)山より東をさす場合があり、中世・近世にはとくに京都からみて鎌倉、江戸をさすこともある。また、へんぴな片田舎(いなか)の意でも用いられた。[藁科勝之] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例