松尾相永(読み)まつお・すけなが

朝日日本歴史人物事典 「松尾相永」の解説

松尾相永

没年:明治10.12(1877)
生年:文政11(1828)
幕末の非蔵人。公家と地下官人の間にあり,御所内の雑務担当を職務とする身分の出身。通称但馬。安政5(1858)年3月,同志の非蔵人50名余と条約調印反対を建議。のち尊攘運動に接近し,文久3(1863)年の8月18日の政変で参朝停止の処分を受ける。慶応3(1867)年1月処分解除,同年12月,王政復古の前日には岩倉邸にあり,鴨脚光長,松尾相保,中川元績,吉田良栄ら非蔵人と共に政変の準備に当たる。翌明治1(1868)年参与,嘉仁親王に従い会津攻撃に参画。次いで宮内省に入る。同10年王政復古の功を追賞され,500円を下賜された。

(井上勲)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松尾相永」の解説

松尾相永 まつお-すけなが

1828-1877 幕末の尊攘(そんじょう)運動家
文政11年生まれ。身分は非蔵人(ひくろうど)。水戸香川敬三岩倉具視(ともみ)にひきあわせ,文久3年の八月十八日の政変では参朝停止となる。慶応4年嘉彰(よしあき)親王(小松宮彰仁(あきひと)親王)にしたがい越後口に出陣した。明治10年12月死去。50歳。京都出身。通称は但馬(たじま)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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