日本歴史地名大系 「松尾鉱山跡」の解説 松尾鉱山跡まつおこうざんあと 岩手県:岩手郡松尾村寄木村松尾鉱山跡[現在地名]松尾村寄木・柏台一―三丁目・緑ガ丘一―五丁目八幡平(はちまんたい)の東麓、標高一〇〇〇メートル付近に位置し、全国一の生産規模を誇った硫黄鉱山。近世末期の各地鉱山開立年代(県立図書館蔵)には、寛政八年(一七九六)「寄木村茶臼ヶ嶽下通沢目筋硫黄」を見立とある。元文三年(一七三八)の給人書上に「此辺いわう石くら有」と記される。「管轄地誌」によれば、硫黄鉱が村の南、岩手山のうち小字大地獄(おおじごく)、狐形(こがた)山のうち小字松川(まつかわ)、寄木(よりき)村の西八幡平嶽のうち小字藤七(とうしち)の三ヵ所にあるという。明治一五年(一八八二)松尾村の佐々木和七が寄木村字畑(はた)の山林内に硫黄の大露頭を発見、同二一年佐々木和七・和助が試掘願を出し採掘を始めたが資金が続かず鉱業権を譲渡。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by