日本歴史地名大系 「松瀬川村」の解説 松瀬川村ませかわむら 愛媛県:温泉郡川内町松瀬川村[現在地名]川内町松瀬川本谷(ほんたに)川沿いの山村。奥松瀬川と、表(おもて)川に近い前松瀬川(古くは下分)よりなり、南は則之内(すのうち)村に接する。慶安元年伊予国知行高郷村数帳(一六四八)の久米(くめ)郡の項に「松瀬川村 林有、芝山有」とみえ、村高二七六石六斗四升四合、うち田一三〇石四升五合、畑一四六石五斗九升九合とある。地域の開発は古く、松山から高松・琴平(ことひら)方面への金比羅(こんぴら)道の前身である川上(かわかみ)駅(北方村)と来見(くるみ)駅(現周桑郡丹原町)間の駅路が村内を通過し、檜皮(ひわだ)峠などの難所には番所があったと伝える。近世、松瀬川の小檜皮(こひわだ)峠から土屋(つちや)、周布(しゆうふ)郡の千原(ちはら)(現周桑郡丹原町)を経て落合(おちあい)(現丹原町)の間は「桜三里」といわれる桜の名所で、山道の難所をゆく旅人の旅情を慰めた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by