松野沢村(読み)まつのさわむら

日本歴史地名大系 「松野沢村」の解説

松野沢村
まつのさわむら

[現在地名]箕郷町松之沢まつのさわ

善地ぜんじ村の北から東に細長く延び、北の村境に相馬そうま(一四一一メートル)がある。東はしら川、西はその支流大沢おおさわ川に挟まれる山がちの村で、わずかに集落周辺のみが平地白川・大沢川の山地から縄文土器が出土し、また榛名はるな山地が平坦地に変わろうとする辺りでは早期縄文遺跡が検出された。集落入口近くには一四〇体の観世音菩薩が並び、百観音とよばれる。松之沢は清水姓が多い同姓集落で、中世箕輪みのわ城の水守役を勤めていたといわれる。承応三年(一六五四)検地帳(清水文書)によると家数一五。寛文郷帳では高四九石余、うち田方一〇石余・畑方三九石余。三河中島藩領。江戸後期の御改革組合村高帳では旗本保科領で家数一九。天明三年(一七八三)浅間焼けでは若干の被害を受けた(神沢文書)。明治一〇年(一八七七)頃の家数三四(うち社一・寺一)・人数一〇七、牡馬一五。物産は繭一二石八斗、生糸七貫匁、絹八匹、太織四匹(郡村誌)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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