20世紀日本人名事典 「柏倉とく」の解説
柏倉 とく
カシワクラ トク
大正・昭和期の社会事業家
- 生年
- 明治18(1885)年7月1日
- 没年
- 昭和41(1966)年7月6日
- 出生地
- 山形県上山
- 旧姓(旧名)
- 羽鳥
- 学歴〔年〕
- 山形女子師範学校卒
- 経歴
- 卒業後、郷里山形県の小学校で教鞭をとる。体育教師の柏倉松蔵と結婚し、岡山師範学校教諭となった夫に従って岡山に移った。のち、肢体不自由児の福祉・教育を志す夫に協力し、ともに上京。大正10年には夫婦で東京・小石川に日本初の肢体不自由児養育施設・柏学園を開き、その教育係を担当した。同学園の経営は常に困難をきわめ、震災や戦災などでたびたび窮地に見舞われたが、設立当初からの理解者である東京帝国大学整形外科教室主任・田代義徳や高松宮夫妻らの援助を受け、昭和34年の閉園までに200人以上の肢体不自由児を養育した。39年夫と死別。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報