柑子岳城跡(読み)こうじたけじようあと

日本歴史地名大系 「柑子岳城跡」の解説

柑子岳城跡
こうじたけじようあと

[現在地名]西区草場・今津

草場くさば東方今津いまづとの境にある柑子岳(二五四・五メートル)に築かれた中世の城。好士岳城、香地岳城とも記される。天文三年(一五三四)から同四年頃大内氏により築かれたとも(糸島郡誌)、永禄年間(一五五八―七〇)大友宗麟によって築かれたとも伝える(続風土記)。だが天文二年七月一日の是松氏宛臼杵親連知行預ケ状(児玉採集文書)によれば、今度の「好士岳」の難儀などにおける忠節の賞として稲留いなどめ(現志摩町)のうち光田分三町が預けられており、同四年と推定される七月一〇日の大内氏奉行人連署状(同文書)には城番とも考えられる梅月八郎左衛門尉に宛てて「当御城普請従去天文三年正月三日至同四年二月四日」とあることなどから、当城は天文二、三年の築城で、同三年初め以降大内方の城であったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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