柑子村(読み)こうじむら

日本歴史地名大系 「柑子村」の解説

柑子村
こうじむら

[現在地名]甲南町柑子

そま川の支流浅野あさの川により開かれた丘陵谷部に位置。集落は比較的点在。北は野尻のじり村、東は上池田かみいけだ村、西は龍法師りゆうぼし村と上磯尾かみいそお村、南は下野川しものがわ村と伊賀国境。集落内に「右いか上野」と記す文政五年(一八二二)道標もある。嘉暦二年(一三二七)一一月六日の東大寺満寺衆議事書案(東大寺文書)に「池原杣内柑子村」とみえ、柑子村の地頭代延命五郎が伊賀国河合かわい(現三重県阿山郡阿山町)悪党とともに数百人で伊賀国内保うちほ(現同上)に乱入し、年貢を押領して住民を柑子村に連去ったという。延文二年(一三五七)三月八日山中道俊は柑子村の地頭職を預け置かれた(「地頭職宛行状」山中文書)


柑子村
こうじむら

[現在地名]豊川市柑子町

瀬木せぎ村の南。「三河国二葉松」に柑子村古屋敷を記し、「当代妙厳寺領畑ト成、鋤柄百度右衛門、松平玄蕃家臣トモ、息鋤柄樫右衛門」とある。三河国吉田領人馬役割帳(島原市本光寺蔵)に載る慶長九年(一六〇四)の検地高は二五八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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