柞原野庄(読み)くばらののしよう

日本歴史地名大系 「柞原野庄」の解説

柞原野庄
くばらののしよう

庄名から官御祈願所領柞原庄の近くに存在したものと思われるが、庄域および同庄との関係は不明。奈良興福寺領。興福寺の僧実厳の日記「東金堂細々要記」康永四年(一三四五)八月二二日条によると、讃岐守護代粟島八郎による当庄の押領を守護細川顕氏に訴えるため、善覚房が年預代源宗房と上洛し、守護の書下と守護代の去状を得て下向している。同年一一月六日の条によれば一〇月一〇日に春日部入道義淵による濫妨を停止するため、守護顕氏の遵行状が出され、興福寺より守護代月成(秋月)太郎兵衛尉へ付している。また、観応元年(一三五〇)八月二六日には秋野新左衛門入道霊舜らの濫妨狼藉についての興福寺東西両堂律学衆の訴えに基づき、同寺別当の孝覚御教書をもって守護顕氏に処理を要請している(御挙状等執筆引付)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android