柱立て(読み)ハシラダテ

デジタル大辞泉 「柱立て」の意味・読み・例文・類語

はしら‐だて【柱立て/柱建て】

家屋建築で、初めて柱を立てること。また、その祝いの儀式
「新しく建増した―のまま、むしろがこいにしたのもあり」〈鏡花・眉かくしの霊〉
「今日吉日の―」〈浄・出世景清

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「柱立て」の意味・読み・例文・類語

はしら‐だて【柱立・柱建】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 家屋の建築で、初めて柱を建てること。また、そのときの祝賀の儀式。
      1. [初出の実例]「内宮の御はしらたてにあたりて侍りければよめる」(出典:続古今和歌集(1265)神祇・六九六・詞書)
    2. 三河万歳の唄の文句「一本の柱は金剛界、二本の柱は胎蔵界、〈略〉、十本の柱は不動の力柱と立てられける」云々から転じて、長々口上を述べること。
      1. [初出の実例]「宿引は万歳ほどのはしらだて」(出典:雑俳・柳多留‐二二(1788))
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 歌舞伎所作事。長唄。二世中村清三郎作詞。杵屋新右衛門作曲。藤間勘右衛門振付。本名題「風流妹背の柱建」。宝暦四年(一七五四)江戸市村座初演。飛騨の工が、玉よの姫とともに、柱建の儀式の様を物語る踊り。
    2. [ 二 ] 歌沢。芝派。新築の家で立柱の儀式のときに歌う木遣歌。

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