不動(読み)フドウ

  • (通称)
  • 〔大薩摩〕
  • 歌舞伎

デジタル大辞泉の解説

動かないこと。「不動の姿勢をとる」
他の力によって動かされないこと。ゆるぎないこと。「不動の信念」
不動明王(みょうおう)」の
歌舞伎隈取(くまど)りの一。不動明王に扮(ふん)するとき、青または赤を用いるもの。また、その時に用いる鬘(かつら)。
[アクセント]12はフドー34ドー。
歌舞伎十八番の一。元禄10年(1697)江戸中村座の「兵根元曽我(つわものこんげんそが)」で市川九蔵(2世団十郎)が演じたのが初めとされる。寛保2年(1742)の「雷神不動北山桜(なるかみふどうきたやまざくら)」に「鳴神」「毛抜」とともに取り入れられ、2世団十郎が演出を確立。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

千葉の日本酒。酒名は、成田山の不動明王にちなみ命名炭素によるろ過を廃止し火入れ殺菌を一度にとどめて醸造純米酒本醸造酒、普通酒がある。ほかに純米大吟醸生原酒、大吟醸生原酒、純米吟醸生原酒をそろえる「吊るし無濾過」シリーズがある。平成21、24、25年度全国新酒鑑評会金賞受賞。原料米は美山錦、総のなど。蔵元の「鍋店(なべだな)」は元禄2年(1689)創業。本社所在地は成田市本町。酒造場は香取郡神崎町神崎本宿。

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精選版 日本国語大辞典の解説

[1] 〘名〙
① (形動) 物が動かないこと。ゆるがないこと。また、そのさま。
※正法眼蔵(1231‐53)行持「堅立不動にして、あくるをまつに、夜雪なさけなきがごとし」
② (形動) 信念・気持・考えなどが、しっかりとしていて動かないこと。何物によっても精神を乱すことがなく、心が安定してゆるぎないこと。また、そのさま。
※性霊集‐一〇(1079)詠十喩詩・詠水月喩「如々不動為人説、兼著如来大慈衣」
※再発(1960)〈遠藤周作〉「この理屈が不動のものではないことが」
※正倉院文書‐天平九年(737)和泉監正税帳「不動壱万弐仟伍佰弐拾漆斛漆斗漆升」
④ 二、三か月の胎児のこと。
※雑俳・柳多留‐六八(1815)「中条の罪は不動を水にする」
⑤ 歌舞伎の鬘(かつら)の一つ。不動明王に扮する時に用いる。〔戯場訓蒙図彙(1803)〕
[2]
※源氏(1001‐14頃)常夏「ふとうの陀羅尼よみて印つくりて居たらむも」
[二] 歌舞伎脚本。時代物。一幕。歌舞伎十八番の一つ。元祿一〇年(一六九七)江戸中村座上演の「兵根元曾我(つわものこんげんそが)」(明石清三郎・初世市川団十郎作)に始まり、寛保二年(一七四二)大坂佐渡島座上演の「雷神不動北山桜(なるかみふどうきたやまざくら)」などで二世市川団十郎が完成。他の狂言の一部分として演じられ、多くは、不動明王が弱者または善人などを助ける場合に現われて解決をつけるという形態を持つ。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典の解説

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
作者
瀬川如皐(2代)
演者
杵屋六三郎(4代)
初演
文政4.3(江戸・中村座)
歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
兵根元曾我 など
初演
元禄8.4(江戸・山村座)

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