最新 地学事典 「核-マントル境界」の解説
かくマントルきょうかい
核-マントル境界
core-mantle boundary
深さ約2,900kmにある珪酸塩を主とした固体のマントルと,鉄を主とした液体の核の境界。CMBと略記。地球内部で最も顕著な境界である。この境界直上の,下部マントル最下部の200~300kmの厚さの部分では,地震波速度勾配の異常や横方向の大きな異方性,また超低速度層や大規模なS波低速度領域がみられ,D”層と称される。D”層は核とマントルの間の熱境界層であるが,その不均質の原因として,沈み込んだスラブ物質や核からの軽元素等の付加,マントル物質の部分的な融解によるとする考え等が提出されている。この固体―液体の遷移層が,どのような構造と物質でできているかを詳細に明らかにすることは,沈み込んだスラブの行方,マントル対流のパターン,プルームの形 成,マントルと核の相互作用といった,地球史にかかわるきわめて重要な課題である。
執筆者:入舩 徹男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

