根室県(読み)ねむろけん

日本歴史地名大系 「根室県」の解説

根室県
ねむろけん

明治一五年(一八八二)から同一九年まで設置されていた北海道東部の県。明治一五年二月に開拓使が廃止され函館県・札幌県・根室県の三県が設置された。根室県域は根室・釧路千島の三国全域と、北見国の紋別常呂ところ網走斜里しやりの四郡。県庁は根室市街地に置かれ、県令は元開拓使書記官湯地定基が任命された。根室県の役割は一般地方行政事務で、開拓・殖産に重点が置かれた。同一六年農商務省北海道事業管理局が設置され、三県の開拓事業を統括管理した。根室県では官営根室牧場を開拓使時代から引継ぎ、釧路集治監屯田兵村などに牛馬の貸付けを行った。殖産興業では、明治一七年・同一八年に鳥取県士族一〇〇余戸を釧路村に移民入植、根室村に和田屯田兵の入植準備事業などを実施した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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