桂岸寺(読み)けいがんじ

日本歴史地名大系 「桂岸寺」の解説

桂岸寺
けいがんじ

[現在地名]水戸市松本町

北東に那珂川を望む台地上に位置し、山門谷中やなかの通り(現国道一二三号)に西面して建つ。大悲山保和院と号し、真言宗豊山派本尊勢至菩薩佐竹貞義守本尊と伝える。俗に二十三夜尊ともいう。

延宝五年(一六七七)水戸藩の付家老中山信正の死去に際し現寺地にその墓所を設け、天和二年(一六八二)又熊またぐま(全隈)村から普門ふもん寺を移して元禄七年(一六九四)保和ほわ院と改め、宝永五年(一七〇八)現在の寺号を称した。寛文三年(一六六三)開基帳(彰考館蔵)の又熊村の項に「真言宗上入野村小松寺末寺 普門寺、一、除四石弐斗壱升八合(中略)寺再興者永禄二円明坊と申先師建立仕候」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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