20世紀日本人名事典 「桑原羊次郎」の解説
桑原 羊次郎
クワバラ ヨウジロウ
明治〜昭和期の美術工芸研究家 衆院議員(憲政会)。
- 生年
- 慶応4年4月18日(1868年)
- 没年
- 昭和31(1956)年7月21日
- 出生地
- 出雲国松江(島根県)
- 別名
- 号=雙蛙,蝸牛庵
- 学歴〔年〕
- 英吉利法律学校(現・中央大学)〔明治22年〕卒,ミシガン大学卒
- 経歴
- 米国の大学に留学後、郷里の島根県で松江法律学校教師を経て、松江電灯を創立し社長に就任。また松江市議、松江商業会議所特別会員となり、松江銀行取締役、全国肥料常務、島根水産社長、鴻池銀行神戸支店長などを歴任し運営に関わる。一方、日本美術、特に浮世絵や彫金を研究し、著作も多く、明治43年の日英博覧会美術部門を担当、44年のローマ万国博覧会では日本美術館主任として活躍。大正9年衆院議員に当選、憲政会に所属する。傍ら、私立松江図書館(のち県立)の創立に尽力した。美術品の鑑定と浮世絵の収集は世界的で、蔵書の一部は島根大学に寄贈され、桑原文庫として付属図書館に所蔵される。著書に「不昧公遺墨集」「装剣金工談」「浮世絵師人名辞書」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報