英吉利(読み)イギリス(その他表記)〈ポルトガル〉Inglêz

デジタル大辞泉 「英吉利」の意味・読み・例文・類語

イギリス(〈ポルトガル〉Inglêz)

ヨーロッパ大陸の北西、大西洋上のグレートブリテン島、アイルランド島の北東部および約900の付属諸島からなる立憲君主国。正称、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)。首都ロンドン。古くはブリタニアとよばれ、ケルト人・ローマ人が支配していたが、11世紀にアングロサクソン人による統一国家がイングランドに成立。のち、ウェールズスコットランドアイルランド併合。18世紀以降、世界各地に植民地を建設し大英帝国と称した。早くから議会政治が発達。産業革命の発祥国で、現在も工業が盛ん。人口6235万(2010)。英国。UK(United Kingdom)。
[補説]江戸時代、日本ではエゲレスと称した。また、「英吉利」とも書く。EU(欧州連合)に、1993年11月の発足時から加盟していたが、2020年1月離脱。

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精選版 日本国語大辞典 「英吉利」の意味・読み・例文・類語

イギリス【英吉利】

  1. ( [ポルトガル語] Inglês )
  2. [ 1 ] ヨーロッパ大陸の西北ドーバー海峡をへだてて大西洋上にある立憲君主国。正称は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」。略称は「連合王国」。首都ロンドン。一八世紀に大植民地を築いて大英帝国と呼称し、第一次大戦まで世界の最強国を誇った。英国。エゲレス。〔増補華夷通商考(1708)〕
    1. [初出の実例]「骨丈(だけ)で涼みたいものだと英吉利のシドニースミスとか云ふ人が苦しがった」(出典吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六)
  3. [ 2 ] 〘 名詞 〙
    1. 近世、江戸で用いた小形の川舟。
      1. [初出の実例]「いぎりすとかやいふ小船に簾たれこめ」(出典:俳諧・うろこがた(1678))
    2. イギリススパナ」の略。
      1. [初出の実例]「ペンチやハンマー、イギリスなどを投げ込んだ林檎箱」(出典:試みの岸(1969‐72)〈小川国夫〉試みの岸)

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