棘林(読み)とげりん

改訂新版 世界大百科事典 「棘林」の意味・わかりやすい解説

棘林 (とげりん)
thorn forest

森林を構成している種が,とげの多いものを主としている場合,森林全体がとげが多い状態になっている。これをとげ林という。乾燥地帯などでみられるように,過度の蒸散を防ぐためにとげが多くなった種が優勢となり,でき上がった林がいわゆるとげ林になった場合もあるが,アフリカのとげ林では,とげが密に重なり合い,動物が侵入することを物理的に阻害して,食い荒らされることを防ぐという適応的な意味ももっている。とげをもつことが植物の個体の生理的機能として適応的である場合が多いが,この例のように,個体の形態的な特殊化が,森林全体にとって生態的な意味をもつ例も珍しくない。
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