棚山野新開所(読み)たなやまのしんかいじよ

日本歴史地名大系 「棚山野新開所」の解説

棚山野新開所
たなやまのしんかいじよ

[現在地名]朝日町棚山

棚山は山崎やまざき村の南にある山で、山頂が平坦で棚のようであることからこの山名がついている。片貝かたかい谷の山女あけび村・平沢ひらさわ村・黒沢くろさわ(現魚津市)にいた木地師たちが用材の確保が困難になったため、享和年中(一八〇一―〇四)当地に入り込んできた。木地師たちは黒部奥山の北又きたまた谷やすぎ谷などにも入り込み、運上銀を上納しブナなどの伐採も行った。天保七年(一八三六)沼保ぬまのほ村の伊東次郎左衛門・伊東彦四郎は棚山野で六四〇石の新開の許可を受けた。灌漑用水溜池の水を用いることとし、翌八年には二つの溜池が造られた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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