平沢(読み)ひらさわ

日本歴史地名大系 「平沢」の解説

平沢
ひらさわ

[現在地名]楢川村大字平沢

楢川村の贄川にえかわ奈良井ならいの中間にある集落。宝暦七年(一七五七)の「吉蘇志略」の奈良井の条に「支村。平沢。東山道の駅路中に在り」とあるように奈良井村の支村で、木曾福島の八沢きそふくしまのやさわ町や親村の奈良井と並んで古くからの漆器の産地で、文化二年(一八〇五)の「木曾路名所図会」には「檜細工塗物を商う家多し」とあり、寛文五年(一六六五)から享保一四年(一七二九)まで御免荷物の出荷を取り締るための平沢番所も置かれていた(寛文年間の関所番所絵図)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平沢」の意味・わかりやすい解説

平沢(秋田県)
ひらさわ

秋田県南西部、にかほ市北部にある地区。2005年(平成17)に仁賀保(にかほ)、金浦(このうら)、象潟(きさかた)の3町が合併してにかほ市が成立するまでは、仁賀保町中心地区で町役場所在地。日本海に臨み、海岸部には平沢漁港と平沢海水浴場がある。近世は旗本仁賀保氏千石(せんごく)家と二千石家の陣屋が置かれた。JR羽越本線仁賀保駅があり、国道7号が通じる。

[編集部]


平沢(大韓民国)
へいたく / ピョンテク

韓国大韓民国)、京畿道(けいきどう)の南部に位置する市。面積452.31平方キロメートル、人口34万2806(2000)。1938年、邑(ゆう)(町)に、86年、市に昇格。95年、松炭市、平沢市、平沢郡を統合して平沢市を設置。大部分の地域は侵食平野沖積平野標高は64メートル以下である。古くから平沢米は有名である。小規模の企業体と平沢市場があり、とくに醸造業が盛んである。鉄道京釜(けいふ)線と国道1号線が通過する交通の要地でもある。

[張 保 雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平沢」の意味・わかりやすい解説

平沢
ひらさわ

秋田県南西端,にかほ市北部の旧町域。日本海に面する。 1902年町制施行。 1955年院内村,小出村と合体して仁賀保町となり,2005年金浦町,象潟町と合体してにかほ市となった。江戸時代に仁賀保氏の城下町として発展大正時代から耕地整理土地改良も進み,農業経営の模範地区となった。県内の主要漁港の一つで,ティーディーケイとその関連工場が立地

平沢
ひらさわ

長野県中部,塩尻市木曾谷北部にある集落。木曾漆器の生産の中心地。奈良井川東岸の狭長な谷底に家々が密集する。ほとんど全戸が漆器関連の業務に従事。南端に漆器館があり,製品などを展示している。近世は中山道の宿場町でもあった。

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百科事典マイペディア 「平沢」の意味・わかりやすい解説

平沢【へいたく】

韓国,京畿道南部の都市。平沢平野の中心で京釜線に沿う。牙山湾の最奥部に近く,海運の便がよい。付近では米,麦,大豆,綿花,野菜,タバコ,モモ,ナシ,ブドウなどの産が多い。37万8000人(2005)。

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世界大百科事典(旧版)内の平沢の言及

【仁賀保[町]】より

…かつては湿田地帯であったが,明治後期に仁賀保氏の用人出身の斎藤宇一郎が乾田馬耕の米作をとり入れ,米作の先進地域としたことで知られる。中心地平沢には昭和初期に改修された平沢漁港があり,特産のハタハタなどを水揚げする。大正期に院内油田が掘削されてから石油の町として発展し,1931年には製油所も設立されたが,のち衰退した。…

【楢川[村]】より

…村の西端には街道の難所鳥居峠がある。全域が山林・原野で,中心集落の平沢では伝統的な漆器製造が行われ,漆器と関連木工業に従事する者が全就業者の半数に達する。シイタケ栽培も行われる。…

※「平沢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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