ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「棚瀬襄爾」の意味・わかりやすい解説
棚瀬襄爾
たなせじょうじ
[没]1964.12.10. 京都
宗教民族学者,文学博士。 1934年東京帝国大学卒業。龍谷大学教授を経て,京都大学助教授。同大学東南アジア研究センター設立時には,マレーシア地域研究のリーダーとして尽力した。宇野円空を,宗教現象の静態的分析を完成させたとして評価し,その影響の下,宗教の動態を社会的文化的脈絡からとらえる機能主義的宗教観を解明した。歴史的・民族誌的事実を含めた幅広い視野をもち,『民族宗教の研究』 (1941) ,『文化人類学』 (50) ,『他界観念の原始形態-オセアニアを中心として』 (66) などの大著を残した。
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