椎山中世墓跡(読み)しいやまちゆうせいぼあと

日本歴史地名大系 「椎山中世墓跡」の解説

椎山中世墓跡
しいやまちゆうせいぼあと

[現在地名]鈴鹿市加佐登町 椎山

加佐登かさど神社のある椎山の南斜面にあり、前面を椎山川が流れる。斜面頂部の標高五〇メートル、下の林道からの比高約一二メートル。昭和五二年(一九七七)調査された。遺構は斜面を階段状に削り取った四段の平坦面からなり、上から下へ第一段・第二段と数える。第一段には後方に五輪塔の下部の地輪五基が東西に並び、前面に敷かれた河原石の下には、土壙が掘られ、室町時代中頃の瀬戸せと窯・常滑とこなめ(現愛知県)の壺を使用した蔵骨器が埋葬されていたが、なかに奈良時代の須恵器の薬壺も使われていた。蔵骨器八点。第二段は配石の残るのは少ないが、川原石で囲まれた中に蔵骨器一五点があった。第三段の配石の中からは蔵骨器約一五点。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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