楊沂孫(読み)ようぎそん(その他表記)Yáng Yí sūn

改訂新版 世界大百科事典 「楊沂孫」の意味・わかりやすい解説

楊沂孫 (ようぎそん)
Yáng Yí sūn
生没年:1813-81

中国,清代後期の学者書家。字は子与,号は詠春,濠叟,観濠居士。江蘇省常熟の人。道光23年(1843)の挙人。官は安徽省鳳陽知府にいたった。少時より李兆洛(1769-1841)に戦国諸子を学び,書は鄧石如を尊んで篆隷てんれい)に力を注いだ。晩年にはさらに石鼓文や鐘鼎文筆意をとり入れ,古勁,雅練の筆致を賞された。同時の呉大澂とともに篆書をもって天下に名があり,《管子今編》《荘子正読》《観濠居士文集》など多くの著がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「楊沂孫」の意味・わかりやすい解説

楊沂孫
ようぎそん
Yang Yi-sun

[生]嘉慶18(1813)
[没]光緒7(1881)
中国,清の書家。常熟 (江蘇省) の人。字は子与,号は詠春,濠叟。父の死後に観濠居士と号した。官は安徽省鳳陽県知県となった。書は鄧石如 (とうせきじょ) を学び,篆書 (てんしょ) を得意とし,当時の著名な書家呉大澂と並び称された。著書に『管子今編』『荘子正読』などがある。

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