楡村(読み)にれむら

日本歴史地名大系 「楡村」の解説

楡村
にれむら

[現在地名]三郷村大字ゆたか

黒沢くろざわ川扇状地の段丘下、黒沢川末端に位置している。

初見は、明応一〇年(一五〇一)三宮穂高社御造宮定日記(穂高神社蔵)で、「楡村、久木くき(両)条」とある。村高は、慶長一九年(一六一四)三九六石、寛永一九年(一六四二)七七七石、寛文六年(一六六六)六九二石、天保五年(一八三四)七八三石で、近世初頭に大きな増加をみせている。特に寛文六年の村高が減少しているのは、温堰ぬるせぎの流末にあって用水難で、田畑入下げ検地を受けたためである。慶安四年(一六五一)に田が四八町余、畑二一町余であったものが、寛文六年には田四〇町余、畑二〇町余となり、一一〇石の斗代下げとなっている。


楡村
にれむら

[現在地名]彦根市楡町

明福寺みようふくじ村の北東に位置。慶長高辻帳に村名がみえ高六九五石余。寛文四年(一六六四)の彦根領分高帳(間塚文書)によると定免で六ツ一分。元禄八年大洞弁天寄進帳では人数三八四、うち寺社方三。明治七年(一八七四)明福寺村などと合併して千尋ちひろ村となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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