楢原陳政(読み)ならはら・ちんせい

朝日日本歴史人物事典 「楢原陳政」の解説

楢原陳政

没年:明治33.7.24(1900)
生年:文久2(1862)
明治時代の外務官僚。江戸出身幕臣楢原儀兵衛の長男。維新後井上陳光の養子となったが,のちに復籍した。明治10(1877)年政府印刷局勤務の一方,清国公使館中国語を学ぶ。その後杭州の兪楼で勉学,23年公使館書記生として渡英,エジンバラ大に学んだ。帰国後日清戦争の講和会議通訳を務め,その後北京の日本公使館通訳官,32年2等書記官となった。明治33年義和団の乱に粛親王府を防御中に負傷し,破傷風によって死亡した。<著作>『西行日記』『支那内治要論』『清国商況視察復命書』<参考文献>米沢秀夫「楢原陳政」(『江南雑記』)

(波多野勝)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「楢原陳政」の解説

楢原陳政 ならはら-のぶまさ

1862-1900 明治時代の外交官
文久2年生まれ。妻は西郷従道(つぐみち)の次女。明治15年清(しん)(中国)にわたり漢学をまなぶ。23年イギリス公使館書記生としてロンドンにいく。32年北京の日本公使館二等書記官となるが,義和団の乱で負傷し,明治33年7月24日死去。39歳。江戸出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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