朝日日本歴史人物事典 「楢原陳政」の解説
楢原陳政
生年:文久2(1862)
明治時代の外務官僚。江戸出身幕臣楢原儀兵衛の長男。維新後井上陳光の養子となったが,のちに復籍した。明治10(1877)年政府印刷局勤務の一方,清国公使館で中国語を学ぶ。その後杭州の兪楼で勉学,23年公使館書記生として渡英,エジンバラ大に学んだ。帰国後日清戦争の講和会議で通訳を務め,その後北京の日本公使館通訳官,32年2等書記官となった。明治33年義和団の乱に粛親王府を防御中に負傷し,破傷風によって死亡した。<著作>『西行日記』『支那内治要論』『清国商況視察復命書』<参考文献>米沢秀夫「楢原陳政」(『江南雑記』)
(波多野勝)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報