構造化プログラミング(読み)コウゾウカプログラミング(その他表記)structured programming

デジタル大辞泉 「構造化プログラミング」の意味・読み・例文・類語

こうぞうか‐プログラミング〔コウザウクワ‐〕【構造化プログラミング】

論理構造が明確で、わかりやすいプログラムを作成するための手法。1960年代後半、オランダの計算機科学者エドガー=ダイクストラが提唱。プログラム全体を機能ごとに分割し、処理手順順次選択反復のみによって表すことを目指す。ソフトウエア開発の生産性向上に役立つ。ストラクチャードプログラミング

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「構造化プログラミング」の意味・わかりやすい解説

構造化プログラミング
こうぞうかプログラミング
structured programming

構造的プログラミング。オランダの E.ダイクストラが提唱したプログラム理論に基づくプログラム書法で,プログラムをなるべく誤りなく書くための方法である。トップダウン的 (上から下へ,全体から部分へ) 手法をとり,GOTO文を用いないので,プログラムをモジュール化したとき,それをさすラベルは各プログラム単位でよいという利点がある。そして1つのモジュールの入口出口は常に1つである。プログラムの流れは順次実行してゆく連接 (concatenation) ,IF-THEN-ELSE文による選択 (selection) ,repeat文や while文などによる繰返し (repetition) の3種の基本形の組合せで書く。このようにすることによってプログラムの構造が標準化され,読みやすく,理解しやすく,修正しやすい形となり,エラーが少くなる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の構造化プログラミングの言及

【プログラミング】より

…そのことがきっかけで,プログラム構造を,連接(複数要素を順番に並べること),選択(複数要素の中から条件に応じてひとつの要素を選ぶこと),反復(ある条件を満たすまで繰り返すこと)の3種類の基本構造の組合せで構成していく手法が確立した。この手法を構造的プログラミング(または構造化プログラミング)とよぶ。単に分岐文を含まないgoto-lessプログラムを書くことを目的とせず,階層構造をもつプログラムを,全体を先に詳細は後に,段階的詳細化によってトップダウンに書くことが,プログラミングの指針として定着した。…

【プログラミング言語】より


【プログラミング言語の諸概念】

[文と制御構造]
 手続き型言語における典型的な文として,変数に値を格納する動作を行う代入文assignment statement,文の実行順序を制御する制御文control statementなどがある。古典的な言語では,制御文として特定位置の文に実行を移すgoto文が多用されたが,不用意にこれを行うと複雑に込み入ったプログラム(スパゲッティプログラム)ができてしまうとの批判がなされ,決まった形の整った構造のみを利用して見通しのよいプログラムを作るべきだという運動に発展した(構造化プログラミング)。近代的な言語ではこの流れをくみ,条件に基づく枝分れを表すif文,位置群の文の反復実行を表すwhile文やrepeat文などを組み合わせて制御構造を表すことが普通になっている。…

※「構造化プログラミング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む