橋本渡(読み)はしもとのわたし

日本歴史地名大系 「橋本渡」の解説

橋本渡
はしもとのわたし

木津きづ川と宇治川が合流し淀川となる地点から少し下流左岸にあって、なかノ町と対岸高浜たかはま(現大阪府三島郡島本町)とを結んだ。この渡しは淀川左岸を通る石清水いわしみず八幡宮領内への道あるいは河内への道と対岸の山崎やまざき街道とを連絡する近道として重要視された。中ノ町の大谷おおたに川に架かる橋詰に無年号の道標があり、「山さき あたご わたし場」の文字を刻する。

神亀二年(七二五)山崎橋が架橋されたのはこの付近といわれる。天文一三年(一五四四)一一月付の石清水他姓神人橋本次郎左衛門尉言上書案(「石清水八幡宮史」所引)によれば、

<資料は省略されています>

とある。石清水八幡宮への大山崎油神人からの灯油荏胡麻運送を主として、山崎橋断絶の後に置かれたもので、灯油渡ともよばれた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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