デジタル大辞泉
「殊更」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こと‐さら【殊更】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )
- ① 意図的にある動作をすること。わざとすること。また、そのさま。故意。
- [初出の実例]「事更(ことさら)に衣は摺らじ女郎花(をみなへし)咲き野の萩ににほひて居らむ」(出典:万葉集(8C後)一〇・二一〇七)
- 「故(コトサ)らに二三度呼ばして返事にも勿躰(もったい)をつけ」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
- ② 格別であること。とりわけはなはだしいさま。
- [初出の実例]「その程、志の深さ浅さのおもむきをも見定めて、許すともことさらなるやうに、もてなしてこそあらめ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
- [ 2 ] 〘 副詞 〙
- ① わざと。わざわざ。故意に。
- [初出の実例]「ことさら幼く書きなし給へるも、いみじうをかしげなれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若紫)
- ② とりわけ。中でも。格別。
- [初出の実例]「住吉の大明神の領ぜさせおはしましけるとおぼしくて、殊更怖しく覚えし」(出典:延慶本平家(1309‐10)二本)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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