歌曲源流(読み)かきょくげんりゅう

改訂新版 世界大百科事典 「歌曲源流」の意味・わかりやすい解説

歌曲源流 (かきょくげんりゅう)

朝鮮,李朝末期の歌集。一名,《海東楽章》または《青丘楽章》とも。哲宗・高宗朝(1850-1906)の歌人朴孝寛とその弟子,安玟英が共同で編集,1876年刊。《青丘永言》(1728),《海東歌謡》(1763)とともに三大歌集とされる。高麗末から当時までの時調および歌辞などをおさめる。従来の歌譜には歌唱のための順序や名称がなかったが,本書では羽調,界面調などの曲別に分け,さらに各譜の高低長短の標を付す。男唱・女唱の両部に分け,男唱部には八百数十首,女唱部には170余首を,おのおの曲調別に分類してある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の歌曲源流の言及

【楽譜】より

…歌詞の右側に種々の記号を付して,音の高低や旋律の細かい動きを記すが,精密な記譜法ではなく演奏者の記憶を助ける程度のものである。朴孝寛・安玟英編《歌曲源流》(1875)などの声楽曲の楽譜に用いられた。(7)井間譜 唯一の定量記譜法であり,縦の1行を細かく横線で区切って1ますに1拍を当て,律字譜や五音略譜,合字譜,肉譜などを記すものである。…

※「歌曲源流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む