日本歴史地名大系 「歌書村」の解説 歌書村うたがきむら 岩手県:江刺市歌書村[現在地名]江刺市広瀬(ひろせ)上門岡(かみかどおか)村の東に位置し、北上高地の西端の丘陵に立地。中央を北から南東に流れたあと西に転じる口内(くちない)川(広瀬川支流)流域に狭隘な平地が開けている。村名は、童子に現じた丹内権現・蔵王権現が川に綿を引いて遊んでいたところへ修行者が来て、その綿を売ってくれるよう頼んだが、売らぬとの返答に修行者は熊野権現と現じ、川の流れに歌を書きしるしたことに由来するという(安永風土記)。戦国時代には歌書城に菊池右馬允が拠った(仙台領古城書上)。寛永一九年(一六四二)の歌書村検地帳(県立図書館蔵)によれば田方三一町三反余・代三八貫二三文、畑方六七町一反余・代一五貫七六一文、茶畑六反余・代二貫二一二文。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by