ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「正値行列」の意味・わかりやすい解説 正値行列せいちぎょうれつpositive definite matrix エルミート行列 (実数なら対称行列 ) ( aij ) が任意のベクトル (xi) に対して Σaijxixj≧0 のとき,正値 (正符号,正定,正型ともいう) 行列という。これは固有値 λi≧0 を意味している。 λi>0 のとき,すなわち Σaijxixj=0 となるのが ( xi ) が零ベクトルのときに限るのは,非退化正値または負に正値な行列であるが,こちらのほうを単に正値と呼び,上記の場合を準正値とする言い方もある。行列についての「正」であるから「正行列」でもいいようなものであるが,数理経済学などでよく現れる aij≧0 である行列と区別しなければならない。ただし,数理経済学などでは,後者を「正値行列」と呼ぶこともある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by