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数理経済学 すうりけいざいがく mathematical economics

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

数理経済学
すうりけいざいがく
mathematical economics

経済理論の数学的基礎および数学の利用方法を研究し,またはそれを用いて分析を行う経済学の一分野。すなわち経済均衡の存在,安定性,一意性などを保証する経済環境の研究,既存の理論の数学による定式化とその数学的構造の一般化など,数学に基づいて定式化された経済理論の無矛盾性や分析道具としての有効性を保証するために研究する分野。

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デジタル大辞泉の解説

すうり‐けいざいがく【数理経済学】

数学的方法を用いて組み立てられた経済理論。

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世界大百科事典 第2版の解説

すうりけいざいがく【数理経済学 mathematical economics】

理論経済学のうち数学的手法を重視する立場をいう。一般に理論経済学は現実を抽象化した模型を作り,その機能を分析することにより,現実理解の手がかりを得ようとするが,数理経済学は分析方法に数学を利用する。しかし関心は定性分析にあり,具体的データを用いた定量分析を試みる計量経済学とはこの点で異なる。かつて数理経済学は,正統派経済学の日常言語による分析に対抗して,数学利用をもって自己の独自性を標榜(ひようぼう)した一派の標語であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

数理経済学
すうりけいざいがく
mathematical economics

経済理論の展開や経済問題の分析に際して、その演繹(えんえき)的操作の厳密性と明晰(めいせき)さを求めて数学的手法を採用して行う経済学の総称。有名な『数理経済学』(1956)の著者R・G・D・アレンは、その序章において、数理経済学とは「数学の用語で書かれた経済理論」であり、「経済的な意味内容をもつ自己完結的な特殊な公理体系から導かれうる結論を、どこまでも追求してゆく過程」であると述べている。すなわち、数理経済学はある理論を確立するにあたり、いくつかの前提(「自己完結的な公理体系」)から出発し、結論に到達するまでの手続を数学的に行うことにとどまるもので、得られた結論については経済の現実に照らして検証が行われねばならないことは当然である。このように数理経済学は経済学の特定の分野を意味するわけではなく、経済理論の構成にあたり便宜的手段として数学を援用するものに対して広くいわれることばとして理解される。
 数学的手段を用いて経済理論を構成する試みは、すでに19世紀初頭、A・クールノーの著書『富の理論の数学的原理の研究』(1838)にみられる。その後、クールノーのこの業績を紹介したW・S・ジェボンズを含め、C・メンガー、M・E・L・ワルラスらによって1870年代に打ち立てられた限界効用理論においても数学的分析手法は取り入れられたが、それが存分に援用されることにより画期的な理論体系として確立されたのは、同じワルラスによる一般均衡理論であった。この理論は、それまでの理論がある特定の市場に関する経済分析のみを対象としてきたのに対し、経済社会を構成する全市場は財相互間の代替・補完の関係を通じて相互依存の状態にあることを直視して、全市場の同時的均衡を分析する体系である。そして、このような経済変量間の複雑な相互依存関係の記述、分析には、数学的表現を借りるのがもっともよくその目的を果たしうるものであり、ここにおいて経済学と分析手段としての数学が密接な関連をもつに至った。ワルラスの一般均衡理論とその数学的分析手法は、V・パレートに受け継がれたが、彼らが自らを「数理学派」とよんでいたところにも、この時期に至って経済学に数学が意識的に用いられたことがわかる。
 このような数学的分析手法の導入は、新古典学派(限界理論以降、J・M・ケインズの理論が出る前までの経済学)の微視的価格分析中心の理論に関してだけでなく、ケインズ以降の国民所得分析の理論の発展や成長理論の展開についてもますます幅広い範囲にわたって行われるようになり、それによって、従来の理論の再編成と新しい分野への理論的展開がなされている。[高島 忠]
『R・G・D・アレン著、安井琢磨・木村健康監訳『数理経済学』上下(1958、59・紀伊國屋書店) ▽K・J・アロー、F・H・ハーン著、福岡正夫・川又邦雄訳『一般均衡分析』(1976・岩波書店)』

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