正月屋(読み)しょうがつや

精選版 日本国語大辞典 「正月屋」の意味・読み・例文・類語

しょうがつ‐や シャウグヮツ‥【正月屋】

[1] 〘名〙 (多く看板にこの名を書いていたところから) 江戸時代しるこ雑煮などを売り歩いた大道商人
洒落本・当世繁栄通宝(1781)「ふうりんがなればそばをよび、正月やといへばぞうにと」
[2] 歌舞伎俳優、坂田半五郎代々およびその一門家号
※洒落本・廓大帳(1789)一「滝のやと正月やに、こまといふ舞台がきついものさ」

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デジタル大辞泉 「正月屋」の意味・読み・例文・類語

しょうがつ‐や〔シヤウグワツ‐〕【正月屋】

江戸時代、汁粉・雑煮などを売った行商人

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デジタル大辞泉プラス 「正月屋」の解説

正月屋

歌舞伎役者屋号ひとつ。坂田半五郎、仙国(仙石)彦助などが使用

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世界大百科事典(旧版)内の正月屋の言及

【汁粉】より


[汁粉売と汁粉屋]
 幕末には江戸,京都,大坂の三都ともに汁粉売の姿が見られた。夜鷹そば屋のような屋台を担って歩き,行灯に〈正月屋〉と書くことが多かったので,それが汁粉売の通称とされた。正月屋の名は汁粉のほか雑煮を売ったことによるらしい。…

※「正月屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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