此方衆(読み)コナタシュウ

デジタル大辞泉 「此方衆」の意味・読み・例文・類語

こなた‐しゅう【×方衆】

[代]二人称人代名詞。あなたがた。
「―が放蕩者だうらくものぢゃの不孝者ぢゃのと」〈鳩翁道話・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「此方衆」の意味・読み・例文・類語

こんた‐しゅう【此方衆】

  1. 〘 代名詞詞 〙 ( 「こなたしゅう(此方衆)」の変化した語。「こんたしゅ」とも )
  2. 対称複数を表わす。あなたたち。おまえたち。
    1. [初出の実例]「こんたしゅ、いるならうちくれべい」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)二)
  3. 対称。単数を表わす。おまえ。
    1. [初出の実例]「こりゃアこんたしゅが、よこどりしてのんだにちがひはない」(出典:滑稽本・東海道中膝栗毛(1802‐09)三)

こち‐しゅ【此方衆】

  1. 〘 代名詞詞 〙
  2. 対称。あなた方。この人たち。そちしゅ。
    1. [初出の実例]「こち衆の血の涙血の汗で作りだいた五穀をくいつやして」(出典:中興禅林風月集抄(1550頃))
  3. 自称。われわれ。
    1. [初出の実例]「ナカナカ cochixumo(コチシュモ) ネンゴロニ シリマラシタ」(出典:ロドリゲス日本大文典(1604‐08))

こなた‐しゅう【此方衆】

  1. 〘 代名詞詞 〙 対称。あなたがた。
    1. [初出の実例]「こなた衆が放蕩者(だうらくもの)じゃの、不孝ものじゃのと」(出典:鳩翁道話(1834)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android