武田菱(読み)タケダビシ

デジタル大辞泉 「武田菱」の意味・読み・例文・類語

たけだ‐びし【武田×菱】

紋所の名。菱形四つを菱形に組み合わせたもの。甲斐武田氏の紋。四割菱よつわりびし割菱

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精選版 日本国語大辞典 「武田菱」の意味・読み・例文・類語

たけだ‐びし【武田菱】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 紋所の名。菱形を四つ、菱形に組み合わせたもの。甲斐(山梨県)の武田氏家紋であったところからいう。四割菱(よつわりびし)。割菱。また、それを配した繁文(しげもん)幸菱(さいわいびし)。〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「武田(タケダ)びしを大きにまきゑしたる箱の」(出典甲陽軍鑑(17C初)品三三)
  3. 模様の名。を幾何学的に排列したもの。

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世界大百科事典(旧版)内の武田菱の言及

【ヒシ(菱)】より

…おもに連続文として菱繫(ひしつな)ぎや,斜線を基本として文様化した襷文(たすきもん)として用いられる。中国唐朝で好まれた実在しない花を菱形にデザインした唐花菱,有職文(ゆうそくもん)の一つで4から20の花菱で一つの大きな菱を構成する幸菱(さいわいびし),おもに織物などの地文に用いられ菱文が隣接して並ぶ繁菱(しげびし),間隔をおいて並ぶ遠菱(とおびし),菱を4等分した割菱で甲斐武田氏が用いた武田菱(たけだびし),菱形の中に順次小さな菱を入れてゆく入子菱(いれこびし),小さい菱形をたすき状に並べた菱襷(ひしだすき),鳥文(とりもん)をたすき状に並べ間に唐花(からはな)を置いた鳥襷(とりだすき)などがある。中世の密教寺院の内陣・外陣の間仕切りには菱格子が多く用いられ,また青森,秋田地方のこぎん,菱刺しは菱繫ぎ文様に特色がある。…

※「武田菱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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