日本歴史地名大系 「歯長寺」の解説 歯長寺しちようじ 愛媛県:東宇和郡宇和町伊賀上村歯長寺[現在地名]宇和町伊賀上卯之町(うのまち)の南のはずれ、国道五六号沿いに建つ。大竜山と号し、天台宗。本尊千手観音。寺伝によると天平勝宝二年(七五〇)孝謙天皇の勅願所として建立されたという。「宇和旧記」によると、治承年間(一一七七―八一)足利(田原ともあり)又太郎忠綱が源氏との合戦に敗れて西国に下り、歯長(はなが)峠(宇和町と北宇和郡三間町との境)の一本木の奥の谷に隠棲した。忠綱は歯の長さ一寸という無双の勇士であったという。同書は「歯長寺縁起とて有、是は元応二年庚申、開山理玉和尚、本尊千手観音なり」とも記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by