残心(読み)ザンシン

デジタル大辞泉 「残心」の意味・読み・例文・類語

ざん‐しん【残心】

心をあとに残すこと。心残り。未練
武芸で、一つ動作を終えたあとでも緊張を持続する心構えをいう語。剣道で、打ち込んだあと相手反撃に備える心の構え。弓道で、矢を射たあとの反応を見きわめる心の構え。

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精選版 日本国語大辞典 「残心」の意味・読み・例文・類語

ざん‐しん【残心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 心を残していること。物事に対して、まだ十分に満足していないさま。心残り。未練。残念。
    1. [初出の実例]「いつにても和尚御出あらば、きかせんと被仰し也。是残心のならひあり」(出典:わらんべ草(1660)四)
  3. 剣道や弓道での心構えについていう語。剣道では、打ち込んだ後の反撃に備える心構えをいい、弓道では、矢を射た後の反応を見極める緊張を持続することをいう。
    1. [初出の実例]「残心放心は事により時にしたがふ物也〈略〉敵を慥に打つ時は、心のこころをはなち、意の心を残す」(出典:兵法三十五箇条(1641))

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