最新 地学事典 「残留圧力」の解説
ざんりゅうあつりょく
残留圧力
residual pressure
ラマン地質圧力計と関係づけて説明する。変成作用時などに,ある鉱物Aが高い体積弾性率や剛性率をもつ鉱物Bに包有され,それが地表に露出した試料を想定する。この場合,鉱物Bが圧力隔壁となり,鉱物Aにかかる圧力は大気圧とは異なる。これは本来残留応力と呼ぶべきであるが,多くの場合,それと同義的に残留圧力と表現される。残留応力(圧力)は,鉱物Aが包有されたときの温度圧力条件と2つの結晶の物性の違いに依存する。多くの場合,鉱物Aは圧縮応力を記録している。しかし,β石英としてざくろ石に包有され,のちに相転移してα石英となった場合は,引張応力をもっている事例も報告されている(Y. Kouketsu et al., 2014)。参考文献:Y. Kouketsu et al. (2014) Am. Mineral., Vol. 99:433
執筆者:榎並 正樹
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

