殿戸(読み)トノド

デジタル大辞泉 「殿戸」の意味・読み・例文・類語

との‐ど【殿戸/殿門】

御殿戸口相手の家への敬意を表す語。
味酒うまさけ三輪の殿の朝戸にも出でて行かな三輪の―を」〈崇神紀・歌謡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「殿戸」の意味・読み・例文・類語

との‐と【殿戸・殿門】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 御殿の門。邸宅の戸。「主の殿門」で相手への敬意を表わした。
    1. [初出の実例]「味酒 三輪の殿の 朝戸にも 出でて行かな 三輪の等能渡(トノト)を」(出典日本書紀(720)崇神八年一二月・歌謡)
  3. 転じて、書状などで、相手を敬って宛名に添えることばとして用いる。
    1. [初出の実例]「謹上 東大寺長官殿門」(出典:正倉院文書‐天平勝宝八年(756)四月五日・石川垣守啓)

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