民法改正案要綱(読み)みんぽうかいせいあんようこう

知恵蔵 「民法改正案要綱」の解説

民法改正案要綱

婚姻制度の在り方を検討してきた法制審議会は、1996年2月、法務大臣に民法改正案要綱を答申し、それに沿って法務省法案の国会提出を目指した。その要綱の主な内容は、(1)同姓か別姓かを選べる選択的夫婦別姓の導入、(2)女性の結婚最低年齢を満16歳から満18歳へ引き上げる、(3)女性の再婚禁止期間を6カ月から100日に短縮する、(4)5年間以上の別居離婚を認める、(5)嫡出子非嫡出子(婚外子)の法定相続分を平等にする、など。しかし、各方面で、家族の一体感を損ね家庭を崩壊させる、といった強い反対意見があり、政府の法案提出は先送りされている。女性議員らを中心に議員立法を目指して改正案等を提出する動きもあるが、2008年1月現在、提出には至っていない。

(吉岡寛 弁護士 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android