水戸城地名考(読み)みとじようちめいこう

日本歴史地名大系 「水戸城地名考」の解説

水戸城地名考
みとじようちめいこう

一冊 小宮山楓軒

分類 地誌

写本 静嘉堂文庫

解説 小宮山楓軒(一七六四―一八四〇)は水戸藩の学者。静嘉堂文庫の写本巻頭に「色川三中蔵書」印がある。「大掾築水戸城考」「吉田神社考」「水戸地名考」の三部からなる。「大掾築水戸城考」では、中世を通して水戸周辺に繁栄した大掾氏一族の発展過程を、友人高倉胤明の説などを参考にしながら考証し、「水戸」の地名の起源に及ぶ。「吉田神社考」は、鎮座・第三宮・名神大・神位・社領・宮司社務・預所・田所・定使・地頭神宮寺・天神宮の各項を立てて論ずる。なかに色川三中の「三中按」とする頭注が五ヵ所にある。「水戸地名考」では、まず「水戸」の地名の起源を再論し、そのあと武熊町・東台・荒神町・浮町・新寺町・三の町・南袋町・裏六町目・七軒町・藤柄町・細たに町・三ノ丸・藤沢小路・梅香・柵町・銀杏町・田見小路・大町・大坂町・西町・天王町・裏鳥見町・信願寺町・桜町・本寺町・八幡町・金町の各項を立て、町名の起源や町内の寺社の解説などを行う。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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