江夏美好(読み)エナツ ミヨシ

20世紀日本人名事典 「江夏美好」の解説

江夏 美好
エナツ ミヨシ

昭和期の作家



生年
大正12(1923)年

没年
昭和57(1982)年7月17日

出生地
岐阜県吉城郡神岡町

本名
中野 美与志

学歴〔年〕
高山高女中退

主な受賞名〔年〕
田村俊子賞〔昭和46年〕「下々の女」

経歴
昭和24年「南海鳥獣店」、27年「ごんぼ」を発表して注目された。34年より、同人誌「東海文学」を主宰故郷の飛驒地方に生きる庶民の女の生涯を描いた長編小説「下々の女」で46年に第11回田村俊子賞を受賞。小説「脱走記」と「流離の記」は直木賞候補ともなった。56年から口腔がんで闘病生活を続けたが、「針千本 私のガン闘病記」を地元紙に連載し終えたのち、57年7月18日自宅で自殺した。「死だけが私の唯一のあこがれ」との遺書があった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「江夏美好」の解説

江夏美好 えなつ-みよし

1923-1982 昭和時代後期の小説家
大正12年1月19日生まれ。昭和27年「ごんぼ」で注目される。34年「東海文学」を創刊,主宰。45年飛騨(ひだ)にいきる女の生涯をえがいた「下々(げげ)の女」で田村俊子賞。56年から口腔癌(がん)とたたかい,「針千本 私のガン闘病記」を地元紙に連載しおえて昭和57年7月17日自殺した。59歳。岐阜県出身。高山高女中退。本名は中野美与志。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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