コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

口腔癌 こうくうがん carcinoma of the oral cavity

7件 の用語解説(口腔癌の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

口腔癌
こうくうがん
carcinoma of the oral cavity

口腔領域の癌の総称。日本では,その発生は諸外国に比べて少いほうで,全癌の約2%といわれている。男性が女性の約2倍とされていたが,最近女性もふえている。部位によって口唇癌,頬粘膜癌,歯肉癌,舌癌,舌根部癌,口底癌,硬口蓋癌,軟口蓋癌,扁桃癌,上顎癌,下顎癌,耳下腺癌,顎下腺癌,舌下腺癌などに分けられる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

こうくう‐がん【口××癌】

口腔内に発生する悪性腫瘍(しゅよう)。部位により、歯肉癌・舌癌・口底癌・頬(きょう)粘膜癌・口唇癌などがある。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

口腔癌【こうくうがん】

口腔癌(こうこうがん)

口腔癌【こうこうがん】

上下顎癌,舌癌など口腔にできる癌の総称。インドでは全癌の約半数を占めるが,日本では1〜3%,虫歯の鋭利な辺縁,過度の喫煙などによる慢性刺激が誘因としてあげられる。
→関連項目口腔外科

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

こうこうがん【口腔癌】

医学的には〈こうくうがん〉という。顎口腔領域の悪性腫瘍。上顎癌,舌癌,歯肉癌,口底癌などが含まれる。顎口腔領域の悪性腫瘍には,ほかに肉腫もあるが,癌と肉腫の比は10対1で癌腫が大多数を占めている。口腔癌は全身癌の約0.7%を占め,肉腫を含めて口腔悪性腫瘍(咽頭を含む)の全癌死亡者に対する相対頻度は,人口10万に対して男4.9人,女1.8人(1995年調査,国民衛生の動向,97年,44巻9号)である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

こうくうがん【口腔癌】

口腔内に発生する癌腫。舌癌・口唇癌・歯肉癌・口蓋癌・頰粘膜癌の類。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

口腔癌
こうくうがん

口腔内に原発する癌の総称である。口腔癌は、口腔領域における悪性腫瘍(しゅよう)のうち90%前後を占めるが、癌全体のなかで占める割合は2%程度と考えられている。性別では女性より男性に多い(日本では男性患者が女性患者の約2倍)。年齢別ではいわゆる癌年齢といわれる40歳代より増加し始め、50~60歳代がもっとも多いが、平均年齢の上昇に伴い、高齢者の罹患(りかん)率が高まっている。部位別では、わが国では舌癌がもっとも多く、歯肉癌がこれに次ぎ、口底癌、頬(きょう)粘膜癌は比較的少ない。そのほか硬口蓋(こうがい)癌、口唇癌などがみられる。[池内 忍]

発生と症状

口腔癌を発生母地となる細胞の種類により分類すると、扁平(へんぺい)上皮癌、腺(せん)癌、腺様嚢胞(せんようのうほう)癌などに分けられる。発生の原因は明らかではないが、喫煙、飲酒、口腔不衛生が危険因子としてあげられ、とくに飲酒を伴う喫煙は喫煙単独に比べて発生率が3倍高くなると考えられている。また、遺伝要因、放射線、ウイルス、う歯(むしば)や義歯による刺激などが複合して誘因になるといわれている。
 症状は、初期には痛みはまったくないか、あるいは刺激性の飲食物がしみる程度であるが、進行すると自発痛を生じ、舌、口唇、頬(ほお)など可動部に発生したものでは運動障害がおこるようになる。さらに進行すると壊死(えし)臭を生じるが、発生部位、病期などによってさまざまな所見を呈する。
 初期の形態は、(1)潰瘍型、(2)肉芽型、(3)膨隆型、(4)乳頭腫型、(5)白斑(はくはん)型に分類される。潰瘍型は舌、頬粘膜などに多くみられ、初期にはびらん、あるいは浅い潰瘍を示し、しだいに周辺が隆起するとともに、潰瘍面は壊死、陥没し噴火口状となる。出血は通常みられない。肉芽型は、表面は均一で肉色のぶつぶつした柔らかい顆粒(かりゅう)状の組織で、出血はなく、硬結(硬くなった部位)を触れる。膨隆型は、一見正常にみえる粘膜が膨隆し、深部に硬結がある。またこの膨隆の中央部が壊死し、潰瘍型に似た形で進行していくものもある。乳頭腫型は、いぼ状あるいは小顆粒の集合、またはざらざらした面がみられ、その内部に潰瘍や硬結がある。白斑型は白板(はくばん)症とよばれる前癌病変と区別がつきにくいこともある。確定診断は病理組織検査によってなされるが、腫瘍の広がりやリンパ節転移の有無の確認には、CTスキャン、MRI(核磁気共鳴診断)、超音波などの画像診断が有用である。
 口腔癌の進行の特徴はリンパ節転移である。リンパ節転移は口腔癌のいずれにもみられるが、とくに舌癌に高頻度に認められ、通常は顎下(がくか)部を含む頸(けい)部リンパ節に転移することが多い。転移する率は口腔内の腫瘍の肉眼的な大きさよりも浸潤の深さに関連するといわれている。また、肺、肝、骨、脳などの遠隔臓器に転移を生じることもあるが、この場合には、予後は不良である。[池内 忍]

治療法

治療法は、腫瘍の外科的切除、放射線療法、化学療法(抗癌剤による薬剤療法)、免疫療法などがあり、それぞれ単独または併用療法が行われる。その選択は、癌の発生部位、大きさ、病理組織診断、転移の有無などにより決定される。腫瘍が進展しており外科的切除による組織欠損が大きい場合には、大胸筋皮弁や遊離前腕皮弁などの形成外科的手技により舌をはじめとする軟組織の再建がなされる。また、顎(あご)の骨などの欠損は、自家骨移植や人工骨により再建される。一方、1980年代に入り、癌組織に栄養を送りこんでいる動脈に直接抗癌剤を注入し、同時に放射線を照射する超選択的動注併用放射線療法が開発された。この方法により手術を回避できれば、食べる、話すという機能は損なわれずにすみ、口腔癌患者のクオリティ・オブ・ライフquality of life=QOL(生活の質)は維持されるが、現在のところ外科療法を凌駕(りょうが)する成績は示されていない。なお頸部リンパ節転移に対しては、頸部の主要臓器以外のリンパ節、静脈、筋肉、脂肪組織を一塊として切除する頸部廓清(かくせい)術を施行するのが一般的である。[池内 忍]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の口腔癌の言及

【口腔癌】より

…顎口腔領域の悪性腫瘍には,ほかに肉腫もあるが,癌と肉腫の比は10対1で癌腫が大多数を占めている。口腔癌は全身癌の約0.7%を占め,肉腫を含めて口腔悪性腫瘍(咽頭を含む)の全癌死亡者に対する相対頻度は,人口10万に対して男4.9人,女1.8人(1995年調査,国民衛生の動向,97年,44巻9号)である。40~60歳代のいわゆる癌年齢に好発し,この年代で全体の90%を占める。…

【癌】より

…肝臓癌は東南アジアやアフリカにも多いが,この場合は,肝炎ウイルスとともにアフラトキシンによる食物の汚染も重要視されている。インドなど,タバコやビンロウの実や葉をかむ習慣のある地方では口腔癌が多発している。エジプトやイラクに膀胱癌が多いのは,エジプトジュウケツキュウチュウ(住血吸虫)症がその誘因をなしている。…

【口】より

…口腔の後方,最も奥のところは口狭といい,上方は軟口蓋,下方は舌根で,側面のへこみに口蓋扁桃(単に扁桃,俗に扁桃腺ともいう)があり,咽頭へとつながる。
[口腔の病気]
 口腔粘膜の病気にはアフタ,アフタ性口内炎,口腔白板症,口腔癌などがある。アフタは口の中の粘膜に生じる米粒大の潰瘍で,白色の薄い膜で中央部がおおわれ,周囲には発赤した部分がある。…

※「口腔癌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

口腔癌の関連キーワード口腔公空口腔鏡口腔衛生口腔内科口腔がん検診の日口腔病学会日本顎口腔機能学会口底炎

今日のキーワード

アレルギー

語源はギリシャ語。「変わった(変えられた)働き」です。関係しているのは、人間の免疫システム。免疫は本来、人の体を守る仕組みですが、ときに過剰反応し、不快な症状を引き起こすことがあります。それがアレルギ...

続きを読む

コトバンク for iPhone