江川郷
えかわごう
中世の佐用庄を構成する郷で、古代の佐用郡江川郷(和名抄)の郷名を継承。江河村ともいう。佐用川の支流江川川流域、現在の本位田・福沢・淀・末包・大畠・豊福・大木谷・西河内・仁方一帯に比定される。建長二年(一二五〇)一一月の九条道家初度惣処分状(九条家文書)に佐用庄内江河村とみえ、道家から嫡孫忠家に譲られている。
江川郷
えかわごう
「和名抄」所載の郷。訓は高山寺本に「衣賀八」。「播磨国風土記」に江川里はみえないが讃容里の条に吉川がみえ、もとは伊和大神が身につけていた玉が落ちたので玉落川と称した。吉川とよぶのは稲狭部大吉川がこの村に居住したことにちなむという。平城宮跡出土木簡に「(表)播磨国佐用郡佐用郷江川里□」「(裏)播磨直知得三斗右六斗一俵」とある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報