汪刃鋒(読み)おうじんほう(英語表記)Wāng Rèn fēng

改訂新版 世界大百科事典 「汪刃鋒」の意味・わかりやすい解説

汪刃鋒 (おうじんほう)
Wāng Rèn fēng
生没年:1918-

中国の版画家。安徽省全椒の人。1938年から木刻画創作を始め,40年重慶の育才学校の絵画組と中原大学の教師になる。42年に中国木刻研究会に参加し,46年に中華全国木刻協会常務理事兼展覧部長に就任。49年四川省の野戦軍の特派記者となり,52年には《北京文芸》の編集委員となった。現在は北京中国画院において創作に従事し,中国版画協会常務理事ならびに副秘書長の地位にある。汪刃鋒は社会主義リアリズムに基づく新しい様式の木版画を創作し,解放戦争下の生活に苦しむ農民労働者をテーマとしたものが多い。代表作は《弔い》。画集に《刃鋒木刻集》がある。
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百科事典マイペディア 「汪刃鋒」の意味・わかりやすい解説

汪刃鋒【おうじんぽう】

中国の木刻画家。安徽省全椒県の人。日中戦争以前から画筆をとり,従軍して抗日芸術宣伝工作に従事した。1937年木刻画を習い,1942年モスクワでの中国木刻画展覧会に人民苦悩や労働者の姿を写実的に描いた作品を発表し,高く評価された。

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